大河ドラマとは既に起こった出来事や事件を新たに解釈する再現ドラマ。
一般的なドラマのように、この先何が起きるのかを楽しむドラマではない。
結末が分かっているので必然的に再解釈が重要となり、そこには新たに
発見された歴史的資料などが重要な要素となる。

「西郷どん」の新しい解釈とは、林真理子と中園の想像する西郷や大久保である。
人物の外見や性格が最も重要で、歴史的な解釈は二の次。
再構築するのは日大芸術学部コンビには到底無理だが、再解釈は大河ドラマに
とって必要不可欠である。

にもかかわらず「西郷どん」では再解釈が出来ていない。
大河ドラマとしての最低条件を満たしていない。
だから面白い大河にはならない。それでも林や中園の想像する
歴史上の人物を見るだけで楽しめる視聴者もいるようだ。

おそらく朝ドラをボケーと眺める暇で無知無学な主婦層だろうが、
そういう層が11パーセントを支え、NHKの大河ドラマは「西郷どん」で
終わろうとしている。