>>445
先に書かれてしまったが、西田起用のような大きな構成の中途変更は、長編TVドラマのドラマツルギー
(作劇術)としては本来禁じ手です。主役たるべき鈴木亮平がかすみ、いままで積み重ねてきた38回が
視聴者の心の中からかき消えてしまう。それでも、そんな冒険を制作側が選んでしまうときはたまにある。
たいていの場合、制作側が意図的に過去を消してしまいたいと願っているときだ。沸き起こってしまった
西郷どんへの罵倒と酷評に、制作側が根負けしたな、という第一印象でした。

(ただもともと自分の場合は、西郷隆盛でいちばん見たかった場面が明治の世で何をしたかだったので
最初からそうやってくれよ、できれば明治編だけで20回か30回見たかった、と舌打ちしてしまいました)

57回積み重ねた大河のなかには、中だるみ型や尻すぼみ型もあったけど、それでも「終わりよければ
すべてよし、終わり悪しければ、すべて失敗」といいます。どうやって制作陣がゴールラインの城山まで
過去の回との整合性や伏線回収を図りつつ盛り上げていく気か、もうちょっとだけ見守ってやりましょう。