2019-02-18 20:20
◎「城復元に」10億円寄付=匿名の市民、昨年末―長野県上田市
 長野県上田市教育委員会は18日、匿名を求める市民1人から、上田城の復元のため昨年12月末に10億円の寄付があったと発表した。明治時代に失われた櫓(やぐら)の復元を希望しているという。
市教委は「城の復元に10億円もの寄付は全国でも聞いたことがない。寄付者の思いに応えられるよう取り組みたい」と話している。
 難攻不落の城で知られる上田城は、NHK大河ドラマ「真田丸」ゆかりの地として有名で、観光客も多い。市教委生涯学習・文化財課によると、江戸時代に7棟あった櫓は現在3棟が残り、4棟は失われたまま。
復元には最低でも1棟5億円かかるという。市教委は古い写真や図面を探し、復元方法などを検討。城跡は国指定史跡のため、その後、文化庁と協議する方針だ。 
 市教委は10億円の寄付者の性別や年齢など詳細を明らかにしていない。櫓の復元に向けては、地元有志でつくる上田・城下町活性会から100万円の寄付があり、市教委は10億円の寄付と併せて復元費用に充てる基金に積み立てる。
[時事通信社]