>>309 より続き

しかも、大森夫妻は病気以外の件でも、マネジメントをきちんとやっているとは言えない。

まず安仁子の作った、だしの入っていないまずい味噌汁。安仁子は元々外国人だし、兵蔵だけなら、いくらまずいものを作ろうが、兵蔵がそれを「お
いしい」と言おうが自由だが、金栗と三島は日本人。せめて「普通の日本人が普通に食べられる、料理を作れるようにしておく(三島は金持ちだから、
普通のものでもまずいと思う可能性はあるが、金栗の育ちからしてグルメとは思えないので、金栗がまずい、というのは相当まずいのだと思う)」の
が安仁子の務めではないだろうか。

そして、兵蔵も安仁子をかばって、金栗たちに「文句を言うな」という圧力をかけているようにしか見えない。この場合、「妻がまともな料理をつくれる
ようにしておかなかった」責任は兵蔵にもある。彼が気を遣わなければいけないのは妻ではなく、オリンピックに参加する二人のコンディションだろう。

その上、当時の日本の状況から見て、あんな狭いところで、しかも金栗三島という、2人の日本人男性の前で、イチャイチャするのはマナー違反だろ
う(イヤ、今でもそうではないか)。安仁子はアメリカ人だったが、今回は「オリンピックに参加する日本人を世話する」というのが役目なのだから、日
本人の習慣ややり方に、合わせるべきだと思う。

今でも、国際大会に参加する選手より役員の方が、待遇が良い(つまり、選手ファーストではない)、という状況があるらしいので、当時ならなおさら
そうだったと思うが、「夫が死ぬ前にオリンピックに参加させたい」というのは、安仁子の私情でしかない。まともに選手の世話ができない夫なのだか
ら、オリンピックに行きたいなら(陸上練習プランは他の誰かに任せて)、夫婦2人で、のんびりスウェーデン旅行を楽しんでほしいと思う。

だから、武者氏の意見には賛成できない。

続きます