小檜山noteに小檜山史観全開の記事が上がっていたので魚拓を採りました(半角スペースの処理はいつもどおりでお願いします)。

「【書評】鄭祖威『幕末長州』(中国語繁体字)」(by 小檜山@2020/09/24)
https:// rchive.is/xs8AXまぁ、書評というのは記事タイトルだけで、看板に偽りありのような内容なんですけど。
長州の「攘夷」からの手のひら返しとか、司馬遼太郎の問題とか、テーマとしては納得できるところはあるのですが、「私だけが日本史の真実を知っている」とでも言いたげな上から目線。

【引用開始】
このあと、【安政の大獄】でもきっちりと、松陰処刑の理由が書かれています。
倒幕の志士を育てたから?違います。間部詮勝暗殺計画が原因です。そしてそれこそ史実です。日本では「そういう説もあるけど」と謎のごまかしをされがちな暗殺計画ですが、そこはむしろ外せないところでしょう。
【引用終了】

一般的な日本人の歴史知識を低く見すぎ、というかnoteでも覗こうというような人の知識はそれなりにあるはずなので、こんな態度では好感を持たれないでしょう。

【引用開始】
会津では、土地の研究者が【死体埋葬論】の否定を打ち出しています。いつまでも会津がネチネチと、死体埋葬のデタラメを持ち出してかわいそうな薩長をいじめる……いつまでそういうことを言っているんでしょうね。
【引用終了】

土地の研究者とやらの具体的な記述が示されてないので論評しがたいのですが、多分「【死体埋葬禁止論】の否定」[※]ではないかと思うのですが、
単なる史実としての議論ならば「いつまで会津がネチネチと・・・」というのは余計なイチャモンというべきでしょう。
  [※]多分、長月氏の下記の記事に関連するものだと思います。
   もっとも、魚拓を採ってなかったのですが、長月記事は例によって再アップで、コメント欄に指摘があったように記憶しています。
    指摘を受けて加筆した上でコメントを削除し、今回再アップしたものと思います。 
  https:// ushoojapan.com/jphistory/baku/2020/09/22/6149/2 (半角スペースには"b"を挿入してください)。

【引用開始】
なまじ歴史好きになってしまった。そのうち社会からこぼれ落ちて、三流歴史ライターなんぞになってしまうから、世界はどんどん暗くなっていく。
【引用終了】

つい先日は歴史研究者を目指していたとおっしゃっていた小檜山さん、「なまじ歴史好きになってしまった」なんていっちゃ駄目ですよ(笑)
でも「クソレビュアー」から「三流歴史ライター」になれたんですから大出世なのかも?

【引用開始】
(a)「純粋で国を思う長州藩なのに、陰険な佐幕派どもにいじめられて」
 本作はそういうバイアスがないから、読んでいてスッキリします。
 今だから言いますけど、海外の歴史フィクションを読むと、司馬遼太郎の手口の悪質さ、特異性が理解できて、嫌悪感ばかりが募っていくのですよ。
(b)そういうどす黒い想いへの答えが、外国で書かれた歴史書だと氷解するのは、どうしてなのでしょうか。
 今だから言いますけど、海外の歴史フィクションを読むと、司馬遼太郎およびそのフォロワーが使いがちな手口の悪質さ、特異性が理解できて、嫌悪感ばかりが募っていくのですよ。
【引用終了】

同じようなことを二度繰り返すのは、ストロングゼロの飲み過ぎでしょうか?
司馬遼太郎については、私も批判的なのですが、叩き棒にフィクションを持ってくるのはいかがなものかと思います。

ちなみに、私が検索した範囲内なので当てにはなりませんが、書評対象は歴史書ではなく小説という位置付けのようです。