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>光秀は、ここで素直に本心を告げます。亡き義輝様にお仕えしたかった。
>このお方こそ、武家の棟梁として全ての武士を束ねる、世を平かにするお方だろうと確信していたのに。それがあんな
>不幸な形での死。
>「この先、自分でもどうしてよいのかわからないのです……」

>まるで悲恋のように語る光秀。
>高すぎる目標は、人を時に不幸にします。光秀は我慢していないで朝倉家に仕官しろというツッコミもある。
>でも、理想が高すぎて、それもできないのでしょう。

ここを見ていて私はズッコケてしまったのだが、武者氏もそうだが誰もそうは思わなかったようである。

この作品の光秀なら「義輝に仕官しようと思えばいつでもできたのに、今さら何を言っているのか?」としか思えない。
互いに好印象だったし、仕官を止めるようなものって何もないと思うが(朝倉義景には世話になっているが、義輝が義景
に光秀を譲りうけたいとでも言えば、止めなかったと思う)。

仕官してしまうと歴史が変わってしまうので出来ないのは分かるが、「そうとしか思えない」ところにこのドラマの創作
の下手さが出ていると思う。こういう描写にするなら「光秀は、何らかの理由があって義輝の所に絶対仕官できない状況
だった」という事をしっかり描かなければならなかったと思う。

なのにこんなことを言い出すから「口先だけの薄っぺら野郎(ああ、「麒麟がくる」を楽しんでいる人には悪いが、どん
どん光秀に対して口が悪くなっていく・・・)」にしか見えなくなってしまう。これは三淵藤英と細川藤孝も同じで、
「何で彼らが義輝を見放さなければならなかったのか?」という事を描かないから「あんなに高潔で美しかった義輝を見
捨てた酷い連中」になってしまう。

この場合「理想が高すぎる」というのは、仕える人間のえり好みにしか見えないのだが、自分の嫌いな作品だったらここ
ら辺ボロクソに言いまくるのに、何で武者氏はこの光秀がいいのだろうか?いくら光秀が薩長の人間ではないとは言え、
評価が甘すぎると思う。