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大河ドラマ主人公・渋沢栄一、播磨で商才開花!? 類いまれなビジネスセンス発揮
2021/04/24 18:30

木綿の売買に使われた「今市札」(「高砂市史伊保篇」より)
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 第一国立銀行(現みずほ銀行)、東京瓦斯(現東京ガス)、大阪紡績(現東洋紡)…。
日本の近代化を支える企業設立に力を注いだ渋沢栄一(1840〜1931年)は「日本資本主義の父」と称される。だが、その活動の原点が、兵庫県の播磨地域にあったことはあまり知られていない。
東京・北区にある渋沢史料館を訪ね、その背景をひもといてみた。(西井由比子)
 「播磨行きは、栄一がオーガナイザーとしての才能を開花させ、『日本資本主義の父』と称されるに至った原点と言って差し支えない」。同史料館の桑原功一副館長(51)は解説する。
 埼玉の豪農の家に生まれ、一橋慶喜(後の第15代将軍)に仕官した栄一は、農兵募集の任で現在の高砂市など播磨地域に点在していた領地に赴く。その際、米や木綿の流通に課題を見いだし、改革を進言。類いまれなビジネスセンスを発揮したという。
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 一体、何があったのか。栄一は領内を巡るうち、播磨では上米が多く収穫できるのにもかかわらず、年貢米の換金を商人に任せているため、安値でさばかれていることに気付く。これを灘、西宮の酒造家に直接売れば良い値がつく上、中間マージンも省けて一橋家が潤う。