第2回「新しい母」で印象にのこったことを。

鈴木瑞穂 演じる将軍家慶と、大橋吾郎演じる老中阿部正弘が話すシーンですが(ここのシーンの家慶が以前見た時も印象に
残っていたのだが、家慶ってここと、その後の七郎麿(後の慶喜)の対面シーンが主で、第3回で病気にかかって死去で、大
して出番は多くなかったんですね)、まず阿部は黒船について語っているのだが、この報告が詳しいんですよね。砲門が大き
なもので12(だったと思う)個あるとか、江戸にある砲台は70いくつとか。で黒船は7隻だからとても防ぎきれないみたい
なことを言う。家慶は「こちらも船を作ったらどうか」と言うのだけど阿部は「大船は作ることが禁止されているから、作れ
る船大工がいません」と答えて、『当時の状況がどうなのか?』ということが2人の会話で分かるという。私の記憶に頼った
書き方だと伝わりにくいかもしれないが、田向大河はこういう会話が細かくてそこがいい。

で、阿部は『黒船来航に危機意識を持っていて、そこを将軍に分かってもらいたい』という事が伝わるのだけど、当の家慶は
そんなことより気にしているのは「一橋家の後継ぎ」のことなんですよね。一橋家の後継ぎは幼く病弱で、「次の後継者を探
さないと」ということで。阿部は「しかし尾張にも紀州にも適当な男児がいない」と話して、家慶も「男子は育たない。余も
男子は家定一人だけしか育たなかった」という話になって、『今の将軍家は健康な男児がとても少ない』ということがこの2人
の会話で分かると。

続きます