>>182 より続き

それで家慶が「水戸の七郎麿はどうだろう。元気そうだから」と言い出して阿部が「七郎麿様ですか?でも斉昭公が養子には出
さないと」と言っていて、1話から見ている視聴者は、斉昭が七郎麿に「お前は養子には出さない。兄に何かあった時はお前が
藩主だ」と言っているのを知ってるから分かるけど、家慶も阿部もそれを知っているという事は『本当に後継ぎ問題が重要で』
『2人とも、養子に出来るような徳川家の男子の把握できている』ということが分かる(家慶は黒船問題については積極的な関
心を示さなかったのにね)。

家慶は(斉昭は蟄居謹慎中だったから)「斉昭に養子の件を承諾させる代わりに、藩政復帰を出来るようにする。そうすればあ
の者はとびつくだろう。あれは隠居に我慢できるような男ではない」みたいなことを言う。これで家慶はそれなりの政治力はあ
るという事も分かる(斉昭の性格が分かっていて、何をエサにすればいいのか分かっている訳だから)。で、家慶は「自分から
も水戸に話すが、そちからも話をしてもらいたい」と阿部に言って話は終わるんだけど。

こういう「一橋家の養子問題は政治的案件であり、それをどう解決するか」という事をしっかり描くのが、何度も言うが田向正
建大河のいいところなんですよねぇ。