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>『なつぞら』は、労務交渉が団結型でした。
>なつの場合、アニメーター仲間を集めてから社長室に向かう。それが、喜美子の場合は一直線に単騎突撃するわけです。東西でヒ
>ロインの戦術に個性があります。
>とはいえ、やっていることは同じ。労務交渉です。黙って耐える時代は終わった!
>朝ドラヒロインのカッコいい行動基準が、2019年で変わりました。

>朝ドラには気持ち悪いところがあった。無償労働やブラック企業労働のような話を、美談扱いするところがあった。
>それは伝統ではあったかもしれない。
>それでも、そういう労働は悪であり、抜け出すまでの一時的なものであればよかったものの……。最近はどうにもズレていた。

>ヒロインがキラキラした笑顔で、やる気があるから無償労働でもやると言い張る。そういう平成朝ドラは、ハッキリ言って気持
ち悪かった。
>そんなもん、働く女性ではなくて、悪徳経営者応援企画ですわ。その極みがNHK大阪一昨年と昨年でしたね。

>経営者側の搾取を美談扱いするような話ばかり。
>一昨年モデル企業の契約面での悪事が明かされた2019年。朝ドラもそこに決別したようです。
>二作連続、ヒロインが労務交渉や賃上げをして、それをカッコよく描く。

「わろてんか」は知らないのでともかく「まんぷく」でなぜ労務交渉のような話を描かなくてはならないのか?あれは「経営者側の
ドラマ」だからそんなものないのが当たり前だろう。そうすると自然に武者氏言うところの「経営者側の搾取を美談扱いするような
話ばかり」になると言うだけである。後、なつの時彼女が「私は、楽がしたいわけじゃありません。お金が欲しいわけでもありませ
ん。仕事で、もっともっと成長していきたんです」と言ったことは忘れている様である。

それと武者氏が「なつぞら」の話をしてくれたので思い出したが、なつは喜美子と同じ様にまず「一人で交渉」すべきでした(喜美
子だってフカ先生について行ってもらうという選択肢もあったはずだがそれはしていない)。それをしなかったおかげで「なつは一
人では何もできない女の子」という印象が強くなってしまった(これ以外でもなつは自分でやればいいことを人にやらせるというこ
とがあり、「どうせ女は一人では何もできないんでしょ?」という印象を与えていた)。

「なつぞら」は一見女性を持ち上げているようで、肝心なところは男性がやっているという描写が結構あり、結局女性を馬鹿にして
いる作品だったと思う。