【誰でもよい】阿部サダヲの信西(高階通憲)
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「平清盛」では穴に始まり穴に終わる天下一の大学者。
マルモこと阿部サダヲが演じる信西(高階通憲)を語りましょう。 質問です。
単純な思考回路ですいませんが、この物語での信西は、義朝(いや、源氏)の事が
嫌いなのでしょうか?それとも、好きだからこそ、あえて、冷たくしているのでしょうか?
>>594
源氏というか、源氏の雇い主である藤原摂関家のことを警戒しているんだと思う
…たぶん >>593
先妻は没年記録なし死んでたのかも
清盛の先妻高階基章女(重盛母)だって没年の記録がなく
清盛が時子を娶ったとき生きてた可能性もあったはず
>>571
ネタバレだが朝子は平治の乱で結構登場シーンがあるほか
夫信西没後も後白河に仕え続けてドラマにちょこちょこ出てくる >>594
源氏って弱体化して父子で分裂してても戦は強くて
保元で作戦立てたり伝令してる義朝は暴れ慣れてる印象だったし
平和な時には不用って思ったんじゃね >>597
成程。
脳筋で暴れん坊な源氏に力を持たせて、無駄な戦を起こされるよりは、
知的で冷静沈着な平氏を力を持たせた方が良いと。
まあ賢い人なら、武力を持っている相手からは
無用な恨みを買わないように注意するけど、
信西くんは權力慣れしていなかったというか、慢心でしょうな。
義朝の顔を見ると、親を殺せと言った自分自身の非道を思い出して
嫌だったんじゃないですか?
勝手な話ですが、権力者とは所詮、身勝手なものです。 595サンの言うとおりだと思うよ
源氏が憎いのではなく、源氏のバックにある摂関家のチカラを押さえ付けることが目的。
頼長を涙ながらに葬った(この大河の)信西からすれば、源氏をポイするのなど、今更心に痛みはない
ナレーターを河内屋菊水丸に代えて、要点をザクザクっと説明する手法にすれば良かったな。
もう、間に合わんがw >>599
というより、失敗することがわかっている行動を
選択する人間というのが理解できないんじゃないか?
うまくいくと思って行動しても、結果として失敗することはある
そういうことをする人間は理解できても、
そんなことして上手くいくわけないだろということでもやってしまう、
はっきりいって愚かな人間というのは想定外だったんだろ 信西(親信西の忠通・家成・美福門院含む後白河側近)派=清盛
信頼派(反信西の後白河側近)=義朝
頼長派(摂関家本流を自負)=為義・忠正
経宗・惟方派(二条天皇側近)=特定の配下の武将は居ないので信頼派に接近
義朝の後ろ盾が一番しょぼい、経宗・惟方派が加わったから立場は良くなったけど・・・・ >>604
二条派の配下の武力は光保などの摂津源氏。清盛に言いがかりつけられ潰されたけど。
>>571
6/24回の出だしで妻朝子が、「齢50を過ぎて・・・・・」と清盛に語って
いた。1106年生とされているから、平治乱直前だと満52〜53歳か。
阿部サダヲは、どうみても30代半ばにしか見えぬ。浅香唯は、実年齢通り
50歳近くに見えるんだが。 広範な反信西網が形成されていたのに誰も注進してくれなかったのは、
一緒に算木を並べていた実務官僚連からも嫌われていたのだろうな。
伊賀平氏をかかえて情報達者な清盛が熊野へ行ったのは、
巻き込まれたくなかったからだろうな。
頼みの後白河からも疎まれて。
本人も周りの反感は察していただろうに、
それでも権力を手放さなかったのは業だな。
リアルの話。ドラマでどう描くかは知らない。 今回のキャスト中、松田聖子を除くと、紅白歌手はこの夫婦くらいしかいないのか?>阿部サダヲ、浅香唯
>>608
算木を並べていた実務官僚たちは、算木の並べすぎでぶっ倒れるほど働かされていたので
反対派の動きを察知することができなかったのではないだろうか 政策にのめりこみすぎたせいで、政局に気づかず潰されちゃったわけね >>608
それはどうだろう
信頼が政権を奪取した後も、信頼派、二条親政派は特に増えていない
信西に反感を持っていても、具体的に信頼と手を組んだ公卿は少数だったのでは
ドラマでは、信西と一緒に保元新制をやってた三条公教(内大臣)のような信西派も、
保元新制に批判的だった藤原伊通(右大臣)のような人たちも出てきてないので、
ちょっと残念だ >>612
>信頼が政権を奪取した
信頼にこういう意識があったかどうかは疑問だな。
信西を排除した後は、これまでの院政と同様に
後白河と二条とのバランスと、両派とも考えていただろう。
信西排除で一件落着と思っていたら、公教が清盛と画策して、
二条親政派を切り崩して、二条天皇を奪った。
公教の目的について、河内説は二条による皇統正統化、元木説は反信頼かな。
どちらにしても権力闘争好きな年寄政治家は、どの時代でも珍しくない。
>信頼派、二条親政派は特に増えていない
9日に三条殿を襲撃してから26日に殺されるまで、わずか17日。
みなさん様子見でしょう。
その間に、二条親政派は誑かされて二条天皇かついで六波羅へ。
残された信頼派が全責任をかぶせられた。
寝返った二条親政派も、理由つけて配流されたり、そこで殺された人が多いが。 あー、信西が面白くて観てた部分がデカいから死ぬのが残念だ
良い見せ場で死なせてくれ頼むわ
晒し首オケ >>614
死んだら感想ガンガンレスして餞に埋めてやれば良ろしかろ >>617
って感じで偲ぶスレにするのもあり
でも死んだ時はレス増えるとよいな
サダヲの信西は自分的には良かった >>614
頼長スレも為義スレも鳥羽院スレもまだ残っている。まったりいきましょう 晒し首の表現だけが許せないが(何がなんだかわからん)
阿部サダヲは良かった
史実変わって清盛が間に合わないかと本気で祈った
信西の死に際も本気で泣けた
自分も民衆と一緒に合掌した
この人の信西が見られて本当に良かった ミニラの「あなをほる」こうげき!
しかし、なにもおこらなかった! >>610
>」算木を並べていた実務官僚たちは、算木の並べすぎでぶっ倒れるほど働かされていたので
「スーパーコンピューターの中で働いている小人さん」って感じか?
>>620
や、一応後頭部が映ってて「坊主頭の首」ってことだけは見て取れた。
来週からの楽しみがなくなったな・・・。
今回の大河の信西は憎めないキャラ設定というわけか。
結末をしっているからこそ、大河みる楽しみは俳優さんたちの演技とか、
演出ってのに楽しみや期待をしてしまうのは俺だけかね。 一応清盛の師匠という設定だったみたいだけど
師匠然としてなかったよねww
なんか清盛のいいお兄さんって感じだった。
マジ死んでしまって惜しいと感じたよ。
実際の信西がどういう御仁だったのかは知らんけど。 信西亡き大河を今後とも観続けられる自信が無い……。
いいお兄さんって、確かにそんな感じだった。
しっくりきた。ありがとう。 師光改め西光の行く末を信西と一緒に見守ってやってください ふつう坊主が穴にこもって経をとなえていれば、それなりに死への覚悟は
できるはずなのに、生への執着で清盛の幻を見るあたり、信西というより
俗人の阿部サダヲそのものって感じだった。 >610
徹夜明けを襲われて逃避行でフラフラなところで
穴掘りはきついよ。
追っ手にチクったのはあの官僚たちに違いない。
信西にしても頼長にしても、頭いいはずなのに逃げ方は下手だよね。 「誰でもよいゆえ助けてくれ」から「清盛殿助けてくれ」へ
そういうの上手い、というか好きなんだな、この脚本家さん
自分も嫌いじゃない
合掌 >>633
平治物語で、信西の居場所を教えたのは、信西に付き従った四人の武士じゃなくて、
一緒に連れていった舎人だわね。それも、チクったんじゃなくて、追っ手に捕まって、
締め上げられて白状しちゃった。まあ、平治物語では、信西は死ぬために穴に入って
いるから、見つかってもいいやと思ったのかもしれないけど。 >>632
「どこかで道を間違えたのか…」と凹んでいるところで清盛の幻を見る。
自分を恨んでいる者もいるが清盛は自分を支持してくれていたと思い出す。
自分のやってきたことは間違いではなかった=我は信西なり!という流れ。
生への執着という意味はないかと。 というか信西はもともと仏道に志して坊主になった人じゃないしな
何とかして政治に参加したいから身分制度の抜け道として出家者になった
ある意味、自分なりの生を追及し続けた生涯 赤マフラーになると信じてたのに、、、
日宋貿易で活躍するフラグ、ビンビンじゃなかったか? それはさすがに_では>赤マフラー化
ただ今までにないタイプの信西像だったから、
思わず「もっと生きていて欲しい」
「もっと政治家として腕をふるって欲しい」と
こっちの気持ちを引っ張っていったのは確かだよね。 50過ぎてようやくやりたい仕事がやれるようになった、みたいな奥さんの台詞があったが、そこは同情する
しかし、だからこそ、後顧の憂いなく政治に没頭するためにはいたずらに敵をつくるべきではなかった
保元の戦後処理のまずさ、あのあからさまな源氏冷遇を見ると人の心が分かってなかったんじゃないかなあと
源氏には破格の恩賞を、と守る気のない約束(師光にも突っ込まれてたが)を戦中にしてるのもまったくいただけない 大河ドラマ見る気なかったが、阿部サダヲしぬんだよー、と言われてはじめてみた。
おもろいじゃないかー。サダヲ。はまり役だよ。 。。。。しかし、今後今年はみないなあ。。。 今後は書き込むなアホ
さて
アホと言えば渡辺だが、何でこういう「間に合うかもしれない」といった
映画草創期の腐り果てた手法使うのか?そもそも数字が低迷してる元凶が
こいつと兎丸なのに何ですげ変えないないのか?理解に苦しむ >>643
史実(結末)が分かってるだけにつらかったけど
単純にドラマとしてなら有りだと思ったよ
良く解釈的には信西の死は当たり前、くらいで終わってしまう中にあんなふうに生きた信西がいたとしたらとゾクゾクした。
サダヲの演技が良かったからなんだろうけど
逆に主演が松ケンだからウザイだけで、あれはあれで自分は良かった
本当に主演だけが残念 民に米を配っていたの
海賊対策会議での米流通の台詞と反復していたんだな
ようやく気づいた >>644
それは良かったじゃないか、羨ましいぞ。
昨年亡くなった岡田茂が映画の3大要素の一つに確か「手に汗握らせる」
というのがあったしな。
しかし、今回の渡辺の手法はこないだBSでやってた「愛染かつら」
レベルだよw >>636
そおかね。経を唱えている最中なのに清盛の幻をみるという辺りから俗人。
大体源氏やツカヂの陰謀を予測できないなんて、策略家でも何でもない、
普通のおっさんっぽい。信西っていうより、最後まで阿部サダヲだった。 不意をつかれたというより、ワキが甘かったんちゃいます?って感じだもんな。 結局頼長と同じなんだよね。
世のために正しいことをしてるのだから…っていう思いがあるから油断があったというか。 やっと得た舞台で見果てぬ夢を夢中で追ってて、視界が狭まり、腋も甘くなったと
長恨歌の絵巻で自分で警告しておきながら…身を守る軍事力となる平家を自ら熊野に送って…
子供のように夢中になって繰っていた算木が揺れて、上げた視界にやっと初めて、
自分への反乱の狼煙が映ったんだろうなあ…
ところであの算木を揺らした地面の揺れって結局何だったんだろ?
・襲撃の手勢の数が地を揺るがすほどだった→お逃げください、なのか
・地震→不吉を感じた→襲撃前に逃走したのか
前者と考えると地響き起こすほど大規模な軍勢なのか疑問だしそもそも隠密の襲撃だし、
そんなギリギリのタイミングの逃亡であそこまで逃げられるかなぁと思って後者とか考えてみたんだけど
でも後白河上皇が読んでた長恨歌絵巻の、反乱が起きた下りの
「漁陽?鼓動地來(突如、漁陽の陣太鼓が地を揺るがして迫り)」とかけたのなら、前者だよなぁ >>652
> 結局頼長と同じなんだよね。
しかも、身分の裏付けがないだけ、頼長より分が悪い。
頼長がやるなら仕方ないかぁ〜も、おのれ信西!!になる。
だから頼長以上に慎重であるべきだったのに。
決して武力(平家)を手放しちゃダメなのに、油断だよね
そうだね。信頼が「宋かぶれの学者あがりが!」って罵ってたし。
あれは反信西派共通の思いなんだろう。 頼長と信西のやりたかったことって
・科挙のような仕組みをつくること(実力のある人間を取り立てる仕組み作り)
・昔の伝統(相撲など)を復活させること
これ以外だと、あとはどんなことが同じだったんだろう 頼長は科挙に肯定的だったっけ?
「藤原摂関家が政を執り行うのが唯一の道ぞ」みたいなこと言ってたけど >>656-657
科挙じゃなくて大学寮の再建じゃないでしょうか
あとは律令制度に基づく中央集権・法治国家とか >>635
避難道中の信西に付き従った四人の武士って、誰々のことなの?大河では、
部下は師光きりだったが。 左衛門尉師光は西光
右門衛尉成景は西景
武者所師清は西清
修理進清実は西実
西シリーズ。
自分も平治物語読んでるから
「この四人どこまで再現されるかな〜〜頼長の例もあるし」
(※頼長の時は側近が誰か一切明かされなかった)とか思ってた。
やっぱりすっぱり端折られてしまいました。 >>660
穴掘ってたときには居たよ、他の三人も。 信西の最期の回だが、いつから清盛と友情を交わした仲になってたんだ?
>>663
保元の乱勝利の宴のあと
拳で殴りあったときに、友情が生まれたんだよ! >>661
むしろ平治物話読んでるのに、ここまでの展開で
今年の大河は師光=西光に絞って登場だろうな
と予測できなかったのかと 義朝と清盛を操って自らの野望を遂げようとした極悪人、中国の真似をして一族皆殺し、夜襲で政治決着をつける事の何処に正義があるというのか!こいつのおかげで
こいつのおかげで和をもって尊しとする国が、御仏の国が汚らわしいサムライの国、
へいたいさんの国、国民無視の権力闘争の国になってしまったんだ、
日本史上最大の極悪人だ 極悪人でも何でもよーい!
我は、信西入道ぞ。
なんつって。
ああ、もう信西がもう見られないと思うと残念だ。 最後の名乗りはそういう心情だよね
人がなんと言おうと、どう思われようと、
自分は自分の信じたとおりにやってきたまで…って言う >>664
親友っていうか師匠だろ。サダヲ童顔だから全然見えないけど清盛より信西は10歳以上年上。
まあぶっちゃけ自分の出生を頑として認めてくれない忠正おじさんを、誰にも咎められず葬れて
清盛は心のどこかでホッとしてるのかもよ。
そういえば二人の出会いのシーンは清盛が忠正にボロクソ言われたあとだったね。 >>665
身内を斬首させた相手と 殴り合いのケンカ→友情 って青臭い展開w
中学生日記? >>673
お前のつっこみもガキレベルだよ
このスレをハイレベルに成就させるか否かは今後の俺たちの書き込み次第、
呆れて遠ざかってる巨匠たちを引き戻すノリでレスしていこうや 師光は信西を逃がす山中や、穴のそばに控えてる時も
追手に備えて左手に刀を持って、いつでも抜けるようにしてるんだな
追手が来れば命を投げだすつもりでいそうだった
信西は師光の死ぬ覚悟を見抜いて、生き残らせるために
見守るように言いつけたのかな?と思った >>661
そもそも法名『信西』の西を信じるとは、どういう意趣なの? 西は西方極楽世界の意味。
信西とは阿弥陀の救いを信じるという事。 >>669
義朝が満足する位厚遇しとけばねぇ。
朝廷はアホな事をしたな。
武門の爆発力を甘く見すぎた。 世の中の反信西の空気を読んだ清盛が
わざと都を離れて熊野参りに行った
ここで反平氏勢力を一掃しておこうという陰謀
それにまんまと引っかかったのが・・・・・ >>670
極悪人を極悪人として描かないと
悪の美学は表現できない。
何でも良いなら馬鹿な歴史オタしか観ないよ。 フィクションと違って歴史を語るのに正義と悪と言う尺度は相応しくないんだよ まあ、どういうコンセプトで、ドラマ作るかだけど、大河みたいな重厚ドラマは、人間の生きざまをちゃんと描くほうがよい。
悪人100%とか、完全善人とかは、恐ろしくつまらない。
人間って、多面性のある生きものだから。 >683
信西は小沢以上のどろどろした権力欲の持主だ、それが史実だ。
阿部サダヲが史実だと信じているのか? >>685
清盛の信西は相当美化されてるもんね
信西に都合の悪い事実は殆どスルーされたし 権力欲と私心を捨て一心不乱に国事に奔走する姿は両立する
本作は今まで完全にスルーされてきた後者の信西に初めて光をあてた点で画期的だった 三上博史が言ってた記号的じゃないっていうのはそういう意味だわな 政治的妥協を図るのが国事、算木を並べるのが画期的かよ、
信西を美化する事がこのドラマのコンセプト、NHKに騙されてはいけないよ。 >>680
平々凡々の村人のくせに照れるでない!馬鹿者
まずは俺たち2人でこの素晴らしいスレッドを世に広め、
中世日本の大きな変革のダイナミズムを今日の閉塞した日本社会に於ける
貴重なケーススタディとするのだ、お互い手を携えてな >>689
美化もなければ蔑みでもない、
一人の人間を描いただけに過ぎないと思うぞ。
民には米を恵んでいたが
やらない善よりやる偽善の
意味合いがあったのかもしれない。
義朝には親父を切らせ清盛には叔父を切らせると
苛烈な指示を与えたが武士は王家(国)の指示に従うことが当然であることを
示すためあえてきつい命令を出したに過ぎないのかもしれない。
どこに美化の要素があるのか俺にはさっぱりわからんのだが。 良い面の比重を大目にクローズアップして描くのは美化の範疇に入ると思うよ
ただ、美化の何が悪いのかってことだよ。
ただのドラマなんだし、そもそも歴史語りなんてものは
切り口によって人物像がいくらでも変えられるのは大河ドラマ見る層なら誰だって承知。
>NHKに騙されてはいけないよ。
って、馬鹿でしょwwww >>689
彼紀二位と申は、紀伊守範元が孫、右馬頭範国が女也。八十嶋下に三位に叙し、
やがて従二位して、紀伊二位とぞ申ける。信西が妻室と成て、ふしぎおほき中に、
唐僧来て、生身の観音なりとて拝する事あり。其故は、久寿二年の冬の比、
鳥羽の禅定法皇、熊野山に御参詣ありしに、その此那智山に唐僧あり。
名をば淡海沙門といふ。彼僧、異国にて、我此身をすてずして、生身の観音をおがみ奉らん
といふ願をおこし、天にあふぎて一千日の間祈請をなす。千日に満じける夜、
「汝生身の観音をおがまんと思はゞ、日域にわたって、那智山といふ所におもむけ。」
と天の示現をかうぶり、渡海の本望をとげて、彼山に参籠せるなり。
法皇此よしきこしめして、唐僧をめされければ、御前へ参て、「和尚、々々。」礼す。
唐僧なれば、語をきゝしろしめす人なし。たゞ鳥のさへづるごとくなりしを、信西末座に
候けるが、「禅加此法誤除浄精にて来れるか。」ととへば唐僧のいはく、「さにあらず
弘誓破戒説除大精にて来たる也。」とこたふ。さて唐僧、・信西がことばをきいて、
才覚の程をはからんとや思ひけん、異国の事をとひかけたり。「震旦の長安城より、
天竺の舎耶大城へは何万里ぞ。」ととへば、「十萬余里。」とこたふ。「遺愛寺と云寺は
いづくにかある。」「天台山より西へさる事七百里、白楽天の世をのがれし所ぞかし。」
とこたふれば、唐僧難義をとはんとや思ひけん、「扁鵲が門には何かある。」といふ。
「延命といふ草をうへたり。是れを見る人、善をまねき、悪をさけ、寿命ひさしくのぶといふ。」
「女陽が門にはなにか有。」「乱樹といふ木あり。三十年に一度、片枝に花さき、かたえだには
菓なる。これをとってくふ人、酔事百余日、そのあぢはひ西王母が桃ににたり。」
「長良国とはいづくぞ。」「都城よりたつみへさる事二百里なり。梵王のたち給ふ
三百余尺の馬脳の塔あり。かの塔のもとには、摩訶曼陀羅華・摩訶曼珠沙華、
四種の天華ひらけたり。釈尊燃燈仏のみもとにして、かみをおろし給ひし所也。」
「大雪山には。」「薬寿王と云木あり。彼木の葉をつゞみにぬりて、うつ声をきく人、
不老不死の徳を得たり。」「西山には。」「波珍と云虫あり。首にもろ<の財を戴き、
つねに仏を供養し奉るおもひあり。」「長山には。」「三重の瀧あり。彼瀧の水をのむ人、
大きにいかるこゝろあり。されども竹馬に鞭うって道心をもよほすといへり。」
「瓠火琴を弾ぜしかば。」「四方のうろくづ陸にあがり。」「鈴宗笛をふきしかば。」
「天人袖をひるがへす。」「唐の太宗は。」「甕のほとりにして、天下をおさむる先相あり。」と、
一々にこたへければ、唐僧、「わが国よりわたれる者か、此国より来って学せる者か。」ととへば、
「もとよりわれ此国の素生なれ共、若遣唐使にやわたらんずらんとて、天竺・震旦・高麗・新羅・百済
を始て、五六ヶ年の間に、上一人より下万民の申かへたることばまで学したる也。」とこたへければ、
「われ生身の観音をおがみ奉らんと、天の示現をかうぶって、是まで来れり。
なんぢ則生身の観音たり。我願むなしからず。」とて、信西を三度礼し、種々の引出物をしてけり。
其後、信西我国のことばをもって此趣を奏しければ、君をはじめまいらせて、供奉の人々、
皆不思議の思ひをなされけり。 26話本編ではカットされた信西の台詞
やっぱり号泣してたのは頼長を思ってだったんだね。
でも清盛との友情がぼやけるからこの台詞カットしたんだろうな。
平清盛のツボ・7月放送分の解説(第26回〜30回)
http://www.nhk.or.jp/shinyabin/wm/kiyomori2.asx
本郷先生が26回で見どころとして紹介している信西の最後の言葉
信西「因果なことよ。私の政がわかる人間が朝廷におるとすれば
それは頼長様をおいてほかになかった。
されど、その頼長様を滅ぼさねば、摂関家の力を削がねば、
私の目指す政はできなんだ。
少納言どまりの私にはそれしか道がなかったのだ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています