>>809 より続き

武者氏には『客観性』が全くといっていいほどない。だから人によっては「自分のブラック企業体験を生かした『まんぷく』レビュー」も可能
だが、武者氏にその力量はない。

この場合、自分のブラック企業体験を客観的に判断して、それがたちばな塩業と比較してどうなのか、ということが書けると、良いレビュ
ーになるのだが武者氏はそれができない。

レビューとは評価のことなので、「作品の良し悪しを冷静に判断できる人」でないと書けない。武者氏のは感想ではあるが、レビューでは
ない。『ブラック企業を憎しみの目で見る』武者氏にレビューは無理。

例えばフィギュアスケートのジャッジは、ルールに従って選手の演技を評価するが、ジャッジは「あの選手は私を酷い目にあわせた(多
分、選手に酷い目にあわされたジャッジというのはあまりいないだろうが仮に)。だから良い演技などできるはずがない」という目で見たら
評価はできない。「選手が私に酷いことをした」ということと「その選手の演技」は別、という考えをしないと駄目。

武者氏の場合、
「ブラック企業は私に酷いことをした」 = 「ブラック企業を礼賛するまんぷく許せない」
になってしまっているので、まともな評価ができるはずがない。

そもそも、私はたちばな塩業がブラック企業だとは思わない(最もブラック企業の知識はあまりないが)。今と比べて労働環境が悪い、とい
うことはあるかもしれないが、それは戦後すぐの、物資の少ない環境では仕方がないし(あの時代、あれだけの若者を飢えさせないという
だけでも大変、例え彼らが、合間に魚釣りをしなくてはならなかったにせよ)、萬平は配慮が足りないので結果、社員をこき使ってしまうとこ
ろはあるが、少なくとも「社員を踏み台にして俺が成功をおさめてやろう」という気は全然ない。だからブラック経営者とはいえないと思う。

それと仮に、たちばな塩業がブラック企業だったとしても「朝ドラでブラック企業を描いてはいけない」ということはないはずで、それは武者
氏の「私はブラック企業の被害者だから、朝ドラでやるのは許さない」という独善的な見方としかいえない。

続きます