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江華島事件あとに西郷が篠原国幹に宛てた書簡(1875年10月8日)

「朝鮮とわが国とは永い交際をつづけて来ている間柄である。
不幸にして御一新以来外交的紛糾を重ねては来ているが、だからといって今回のように人事をつくさないで戦端を開くようなことになったのは遺憾千万である。
はじめに測量の申し入れを行い、朝鮮がそれを認めながら発砲して来たのであれば敵対交戦するには道理だが、それでもまず談判を試みるべきである。
ただ彼を軽侮して無断で測量し、彼が発砲したから応戦したなどというのは、これまで数百年の友好関係の歴史にかんがみても、実に天理に於て恥ずべき行為だといわなければならない」

出典「明治の海舟とアジア」松浦玲著