麒麟がくる第16回レビュー魚拓です(半角スペースの処理はいつもどおりでお願いします)。
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>>815の高政の自我の件については、武者氏は次のように述べています。

【引用開始】
高政が異母弟を殺害したことが、やはりサイコパスだのなんだの言われておりますが。そういう悪へ進む傾向がまた出てきましたし、その根本が見えてきたとは思う。
【自我】ではなく【虚像】で埋めること。なまじ高政は実の父を理解しているから、わかったうえでの芝居だと油断し切ってはいる。
それでも騙していることには変わりがないし、そのことがどれほど父母の心を踏みつけたのか、そこを無視しているとは思う。
自分に利益のために、平気で嘘をついて、偽りのアイデンティティで満足してしまう。自分ではコントロールできているつもりでも、やがて【虚像】に【自我】を喰われて悲惨なことになります。
【引用終了】

武者氏がここでいう「虚像」とは、土岐頼芸の子であることを自称したことなどを指すようですが、別に一つの戦略として「あり」だと思うんですが、武者氏は何としても「高政には自我がない」ということにしたいんでしょう。
高政とは立場・状況が違いますが、徳川(松平)氏が新田義重を祖とするなんて話もありますが、家康も【自我】ではなく【虚像】で埋めていたんでしょうか?
最後の「悲惨なこと」が何を指すのか分かりませんが、まさか武者氏は、信長に美濃を奪われたのは高政(義龍)だと思っているなんてことはないでしょうね?

【引用開始】
道三のようにメンタルがタフ、【自我】がバリバリにあってこそのことでしょうし、それはそれできつい。いっそ悪名ごと消えてしまいたい、そういう思いも去来しそうではあるけれども。
・・・(中略)・・・
一方で、思いやりがあって、飲みニケーションが得意で、リア充陽キャの高政が、国衆の心を踏みつけ軽んじている。
【引用終了】

「国衆の心を踏みつけ」というのは領地替えの推進をいうようですが、この先、信長だってやりまくることなんですけど。
また今回は、最後の方の武者氏の自分語りが面白いです。

【引用開始】
善悪正邪のうち、悪と邪に流れたということでよくありませんか。信長と高政は、悪と邪を為すにせよ、思考回路はかなり違います。
高政は、自らがそうなりたいという【虚像】を言い触らすことで、精神が崩れていくところが怖いとは思った。それというのも、その手の罠は溢れていると思えるのです。
当連載に、こういうキャッチコピーをつけたらどう思われます?
 「読めば大河ドラマが10倍面白くなる!」
 「読めばあなたも大河通に?」
書いただけで本人が爆笑してずっこけそうで、辛いもんがある。こんなもん読んだところで、ドラマが10倍面白くはならない。そもそも、基準がわからないからには何をどうすれば10倍になるのかもわからないわけです。
でも……ヘッダ画像にそういう文言があれば、そう思い込んじゃうかもしれない。あるいは経歴に、すごいことを捏造してでも書くとか。
そうなれば、ぶっ叩かれなくなるお守り札になるんじゃないかと考えたことはある。やらんけど。肩書きは、クソレビュアーで十分だけど。
【引用終了】

いえ、仮に本当に武者氏がすごい経歴の持ち主だったとしても、「クソレビュアー」であることには変わりはありませんので、経歴を捏造していただくには及びません。どうかご安心を!
しかし、こんなことを語っているそばから、次のように自分のレビュアーとしての姿勢を捏造してしまう武者氏は素敵です。

【引用開始】
だから私は、自分に賛同する意見は見た瞬間に忘れるくらいでいようと意識するようにしました。
貶される意見は、むしろプリントアウトしておきたいくらいではあるんですけどね。臥薪嘗胆ってやつ。自己鍛錬のためには、薪をベッドにして苦い肝を舐めないといかんのです。
なので、ドラマの感想を書きながら、何度も何度もこう自分に言い聞かせました。
褒められたら、それはドラマそのものがよいだけのこと、そういう【共感】をうまく刺激できただけ。
所詮は虚名、この仕事で得た金銭以外は、全部どこかへ捨てにいけ。素晴らしいのはあくまで作品、作る側。それに乗っかっていることを忘れるな。
【引用終了】

武者氏に「虚名」としてでも「名声」があるのでしょうか?北川先生とのご関係もその後の進展はないようなんですけど。