まあ、井上は木戸と同じく長州藩の高位の武士の出身だし、齢も近かったしね(井上が3歳下)
しかし木戸と伊藤、このあるじと8歳下の従者の関係であった日本最初の総裁局顧問と日本最初の内閣総理大臣の関係は、
日本史上に類を見ない特殊な関係であったと言ってよい。それは尾張半国の太守織田信長と草履取り木下藤吉郎の関係が
匹敵するのみである(ここらへん司馬っぽい断言口調)(実際に伊藤は「今太閤」と呼ばれた)

でも、伊藤にしても大久保と接近したとはいえ木戸と完全に絶縁したわけではないしね
当たり前だけど、死ぬまで長州閥の絶対的な旗印であった木戸と絶縁することは伊藤にとっても誰にとっても不可能なので
木戸が辞意を表明するたびに引き留め続け、下野すれば復帰を懇願するのが伊藤