誰々が良いといった俳優の評価以前に、これだけタテヨコ緊密に連結した一個の物語である以上、
前半、中盤、後半に優劣をつけることはできない。
もちろん、前半の王家愛憎劇場がサイコー、中盤の保元平治は凄かったー、終盤シェクスピア劇場に息が詰まったー、
みたいな個人の好みがあって然るべきで、それは自由だ。
そんな中で、平治の乱後の重要な歴史でありながら、地味な政治過程のためか、それ以上に奢れる平家の没落に
焦点を当てたいためなのか、従来の平家物では顧みられることのなかった清盛平家の上昇過程について、
視聴率度外視で丁寧に扱ったことを、個人的には改めて評価したい。