>>124
伊豆配流時代の頼朝は、たしかにフラフラしてるけど、殺されなかったことに意義があるのだと思う。
関東における源氏の隆盛は、頼朝の曾曾祖父である八幡太郎義家から始まる。頼朝が再起できた
原動力のひとつが、坂東武者に依然として偉功が記憶されていた義家にあったことは疑いない。
そして伊豆の頼朝を監視していたのは、摂津源氏の源仲綱。
たとえていえば、東京で大ポカをしでかしたおぼっちゃまが、ひなびた地方の営業所に左遷されてきたが、
5代前のご先祖様が大大名の名門の子で、遠縁の親戚が営業所長だったという構図。
ご先祖様が無名の平民で、営業所長が赤の他人だったら、リストラ(自害)させられてもおかしくなかった。

厳しい試練は多々あったろうが、それでも頼朝は復活した。頼朝復活物語は、世界各地で好まれている
貴種流離譚のバリエーションのひとつだ。大河平清盛でその貴種流離譚の掘り下げかたは浅かったかも
しれないが、主役は清盛なのだから仕方がないと思う。無限の放送時間を確保できる大河は無いから。